食器館コラムVol.4 ~九谷焼 五彩で彩るハレの器~
食器館コラムVol.4 ~九谷焼 五彩で彩るハレの器~
こんにちは!食器館の川島です。前回のコラムでは有田焼についてご紹介しましたが、今回は九谷焼についての記事となります。九谷焼は加賀市など石川県南部地方で生産される陶磁器の総称で、色彩豊かな絵付けで知られています。それでは九谷焼の魅力に迫ってみましょう。
【九谷焼の特徴】
九谷焼、その最大の特徴は絵付けにあります。九谷五彩と呼ばれる赤・緑・黄・紫・紺青の五色を用いた上絵付けで、さまざまな模様や図柄を表現しています。そういった豪華な絵柄で彩られる食器は門出やお祝いの品としても大変喜ばれています。民俗学において、「ハレ」という言葉があります。ハレは「晴れ」であり、「晴れの日」という形で年中行事など非日常的なことを表す際に用いられます。例えば、生後100日頃の赤ちゃんのこれまでの健康への感謝と、食を通じてこれからの成長を願う儀式として行われる「お食い初め」の食器として九谷焼はよく用いられています。もちろん普段使いとしての九谷焼もたくさん作られていますが、ハレの器として非日常を彩っています。
【九谷焼の歴史】
九谷焼の歴史は非常に古く、江戸時代中期に加賀藩の支援を受けた窯元が作り始めました。当時の技師は有田で技術を学んでいました。そういった意味で九谷焼のルーツは有田焼にあると言えるのかもしれません。しかし、この窯は100年足らずで閉窯してしまいます。このわずかな期間中に作られた九谷焼は「古九谷」と呼ばれ、大変貴重な品物となっています。閉窯後、伊万里地方や瀬戸地方での磁器製作の成功の流れの影響もあり、江戸後期に九谷焼は再興します。そして今日まで、九谷焼の伝統は受け継がれています。現代ではその多様な色彩からアニメやマンガのキャラクターが描かれた食器なども製作されています。
【九谷焼の有名な作家・窯元】
九谷焼の世界には数多くの著名な作家や窯元が存在します。中でも、九谷八代窯は有名であり、九谷焼の歴史を築いてきた窯元の一つです。また、作家では柴田如意や山本九谷などが知られており、彼らの作品は国内外で高い評価を受けています。彼らの作品は、独創的で美しいデザインと高度な技術が融合したものであり、九谷焼の魅力を存分に感じることができます。
ここからは九谷焼の中で知名度があるいくつかの作家・窯元についてご紹介していきます。
①徳田八十吉
徳田八十吉は九谷焼の作家です。当代は4代目で、特に3代目は人間国宝(彩釉磁器)に認定されています。徳田八十吉の彩釉磁器は五彩のうち、主に青色系を中心として色付けされています。通常より高い温度で焼き上げることで各色が融合し、グラデーションされた作品が出来上がります。
②吉田美統
吉田美統は九谷焼の作家です。錦山窯3代目当主(※当代は4代目)であり、人間国宝(釉裏金彩)に認定されています。釉裏金彩とは、素地の上に非常に薄い金箔を切り貼りし、その上から釉薬をかけて焼き上げる技法です。焼き上げる温度など、非常に繊細な技術が求められます。
【こんな九谷焼を販売していました】
食器館でも、さまざまな九谷焼をお買取り、販売してきました。こちらではこれまで食器館で販売していた九谷焼について画像と併せて紹介していきます。
①花詰 鳴き徳利 酒器揃

こちらは花詰と呼ばれる絵柄が描かれた酒器揃いです。鳴き徳利とはお酒を注ぐ際に、鳥の鳴き声が聞こえるような細工がされた徳利です。
②山下紫布 花図多角鉢

こちらは山下紫布作の花図多角鉢です。山下紫布さんは花図を中心とした、現代的でありつつもどこか古き良きな絵付けが人気の現代女性作家です。
③花詰 透かし装飾 舞妓カップ&ソーサー

こちらは舞妓さんの透かし装飾が施されたカップ&ソーサーです。エッグシェル(卵殻手)と呼ばれる、非常に薄い磁器で作られたものです。光を当てると舞妓さんが浮かび上がるため、舞妓(芸者)カップと呼ばれ、国内外で大変人気の作品です。
いかがだったでしょうか。これらは既に販売済みの商品のため、現在店頭にはございませんが、食器館では他にもたくさんの九谷焼を取り扱っております。お店を訪れる際には、ぜひ九谷焼コーナーへ足を運んでみてください。
またこのHPではこれら以外にも過去に取り扱っていた九谷焼をギャラリーとして紹介しております。
ギャラリー(九谷焼)
【最後に】
九谷焼は歴史ある背景から多くの人々に愛されています。また、日本国内だけでなく世界中でその美しさが高く評価されています。何より、その色彩豊かな絵付けはお祝い事などの贈り物にも大変喜ばれています。
今回のコラムでそんな九谷焼の魅力について知っていただけたら大変うれしく思います。それではまた次回のコラムでお会いしましょう。