食器館とは

私たちタカノは、東京・江戸川区小岩の地で、祖父の代から商いを続けてまいりました。時代の移り変わりにあわせて、床屋、美容室、カメラ店、テレビゲームショップなど、さまざまな業種に挑戦してきました。共通していたのは、いつも「こんなお店があったら嬉しい」というお客様の声に応え続けてきたことです。

2010年ごろ、カメラ店やゲームショップの経営が厳しくなる中、小さな店舗の一角で始めていたリサイクル雑貨コーナーに、ある日こんなお客様が訪れました。
「この食器、まだ使えるのに捨てるのはもったいないんです」
「どこも買ってくれなくて困っていて……」
そうした声は一人二人ではなく、同じ悩みを抱える多くのお客様がいらっしゃいました。私たちはその声をきっかけに、使い終えた食器の買取を始めることにしました。
とはいえ、預かった食器はすぐに売れるわけではありません。そのままでは並べられないため、1枚ずつ丁寧に洗ってきれいに整え、ようやく店頭に並べました。そして、「100円ショップより良いものを、もっと安く」という思いを込めて、88円で販売をスタート。すると、多くのお客様にご好評をいただけるようになりました。

「こんなお店を探していました」と笑顔で言ってくださる方がいる。その言葉が、何よりの励みとなっています。
次第に、「洗ってから持ってきました」ときれいにした食器を持ち込んでくださるお客様が増え、今度は商品が足りなくなるほどに。出張買取も始まり、少しずつ、でも着実に、全国からお客様が訪れてくださるようになりました。

千葉や茨城から車いっぱいに食器を積んで来てくださる方や、インスタグラムを見て北海道からわざわざ訪れてくださる方もいらっしゃいます。
現在では、日常使いの食器からブランド食器、骨董品まで幅広く取り扱う、ちょっと珍しい“食器の専門店”として、たくさんのお客様に支えられています。

これからも、私たちはお客様の声に耳を傾けながら、心を込めてこの商いを続けてまいります。